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「日本の神話 〜日向三代〜」

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一の十五、海幸山幸(第16回目 2005年03月18日)



一の十六、海幸山幸
(第17回目 2005年03月24日)
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■    日 本 の 神 話
□  
■  〜 日 向 三 代 (ひむかさんだい)〜

■  17回目 著者:田中繁男 http://nippon-shinwa.com
□  発行周期:週刊
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 一の十六、 海 幸 山 幸 (うみさちやまさち
 

 高千穂峰は遠望しただけで、その山麓をさえ訪ねることもないままに、帰
 
ってきたのであったか、帰着後の山幸彦は、どうしたわけか、どことなく精

彩をかいているように皆の眼には見えた。


 それで、豊玉姫は問うてみた。


「この海神の宮へこられましてより、かれこれ三年になりますが、尊には里

心がついてきた・・・・ということでございますか」


「里心・・・・確かに、里心がついてきたものか、この頃、しきりに家郷の山が

懐しく、恋しく思えてならないのである。一度、帰ってみたいと思うように

なってきた」


 と山幸彦は、心に思うとおりを、そのまま述べた。


 が、それを聞ききつけた豊玉彦は、山幸彦を訪ねては申し上げたのであっ
 
た。


「尊の訪問目的は、失われた時を求めて・・・・ではなかった、失われた釣り針

を求めてでございました」


「・・・・」


「でございますのに、私たちは尊の素晴らしさに魅せられてしまいましては、

つい長く引き留めてしまいました。そんなうちに、たちまち三年という歳月

がたってしまったのでございます。面目次第もございません・・・・」


「失われた時・・・・いえいえ、逆に、まことに充実した時を三年間も、のちの

世の浦島太郎のように楽しい三年間を与えて頂き、大いに感謝しています」


「それに致しましても、兄君のもとへ釣り針をお返しに・・・・」


「はい。最近になり、そのことが実は大いに気になってきていました。思い

立ったが吉日・・・・私は兄上のもとへ還りたく存じます」


「寂しくなりますが、一つの区切りでもございましょう・・・・。お還りになり

ますときまで大切に保管して参りました釣り針を、ここに手渡し申し上げま

す」


 と豊玉彦は、海幸彦の所有するところの釣り針つまり幸鉤(さちばり)を、
 
山幸彦に手渡したのであった。


「ありがとうございます。これで私の面目も保ちえます」


 山幸彦は丁寧に礼を述べたのであっが、そんな山幸彦を見つめながら、豊
 
玉彦は話を続けた。


「私には兄君の詳しい御性格は分かりませんが、相変らず尊(みこと)を痛め

つけるようなことが出来(しゅったい)しますとも限りません。それで、その

ときのために、この釣り針をお返しなさいますとき、そのときに呪(のろ)い

をかけて、お返し下さい」


「呪い・・・・をかけますと」


 山幸彦は、さすがに驚いた様子であったが、さらに豊玉彦は話を続けた。


「お返しになりますとき、この釣り針に対し、ひそかに《貧鉤(まじち)》と

呪いの言葉を与えまして、後ろ手でお渡しなされませ」


 別の伝えによりますと、呪いの言葉は《貧窮ノ本(まじのもと)。飢饉の始
 
(うえのはじめ)。困苦ノ根(くるしみのもと)》、また《貧鉤。滅鉤(ほろび

ち)。落薄鉤(おとろえち)》、《貧鉤。狭狭貧鉤(ささまじち)》などであり、

また、後ろ手で投げ捨てよ、唾を吐いてから与えよ・・・・などとある。


「それに、この潮満瓊(しおみつたま)と潮涸瓊(しおふるたま)でございます

が、兄君が依然として横暴な振る舞いを見せますときには、この潮満瓊を海

水に漬しなされませ。すると、たちまち潮が満ちてきまして、兄君を溺れさ

せてしまいます」


「・・・・」


「そこで兄君が悔い改めて謝りますれば、潮涸瓊を海水に漬(つ)け、潮を引

かせて助けてやって下さい」


「・・・・」


「そののちにも、いまだ懲(こ)りませぬときには、これを繰り返されませ。

そうしますれば、さしもの兄君も従順になることでございましょう」


 そこまでしなくても・・・・と山幸彦は思ったが、さらに豊玉彦は話を続けた。


「また兄君が海へ入り、釣りをしていますとき、尊には海辺におられまして、

口をすぼめましては、強く息を吹く《風招(かざおき)》をなさいませ。それ

を合図に、海神たる私は沖波、辺波(へなみ)、速波(はやなみ)を生起させま

して、兄君を溺れさせ、悩ませましょう」


「・・・・」


「また、兄君が高田(あげた)を作りなさるのなら、逆に、尊は窪田(くぼた)

を作られませ。兄君が窪田を作りなされば、尊は高田を作られませ」


 同じようなところに田を作らないようにして、無用の摩擦は避けよ・・・・と
 
いうことなのであろう。高田とは高い位置にある田のことで、窪田とは窪

(くぼ)んだところにある田のことであった。


 また海神たる豊玉彦は、雨をも司(つかさど)っていた。それで、兄の海幸
 
彦が高田を作るときには、弟の山幸彦は窪田を作れ・・・・ということの意味は、

そんな年には雨を少なくして、高地に田を作る兄を困らせてやるというので

もあった。逆に、兄が窪田を作るときには雨を多く降らせて、冠水させると

いうのであったのでもあろう。


 高田も窪田も、いずれも良田とはいい難い。良田となるところは、すでに
 
大方は開墾されていたようであり、それで残った悪条件の土地での開墾の段

階へと、入っていた頃であることを示す、当時の一つの挿話であったのでも

あろうかと思われる。


 そのように、舅の立場である豊玉彦としては、幾重にも助言を与え、婿た
 
る山幸彦を充分に守護したいと考えるのも、無理からぬことであった。自ら

の分身ともいえる立場で山幸彦はあるからであった。


 一方、山幸彦は海神(わたつみ)とは別に、いうまでもなく、天神(あめつ
 
み)の流れにあるものであった。最初に、天照大神(あまてらすおおみかみ)、

次に、その御子の天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)、次にその御子の

瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)と続いてきた天神の正統というものであった。


 さらに、その次を継ぐのが、豊玉彦の婿となった山幸彦であり、さらに次
 
を継ぐのが豊玉彦の長女の豊玉姫のもとに生まれてくるであろう山幸彦の御

子である・・・・という具合であり、その天神の流れの、今のところ、その最先

端に自らの孫が位置するとなれば、豊玉彦にしても山幸彦を十全に守護した

いと考えるようになったのも当然のことであった。


 また別に、山幸彦の生母は木花開耶姫(このはなのさくやひめ)であり、姫
 
は山神(やまつみ)の娘であった。従って、すでに山幸彦は山神の筋を引く立

場であり、今ここに、豊玉姫を母として生まれてくる山幸彦の御子は、山神

に加え海神の筋をも引く最初の天神の子孫ということとなるわけであった。


 
・・・つづく


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■ 編集後記
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
さて、「日本の神話」(http://nippon-shinwa.com)のホームページで、
著者 田中繁男の書籍、「物語 日本武尊(上)」の「立ち読みコーナー」
を設けました。


「日本の神話」メルマガ読者の方々には、もっと、田中繁男の作品を知って
もらおうと、書籍の一部分ですが、「立ち読みコーナー」を設けてみました。
 

「立ち読みコーナー」のページには、制限がかかっていますので、
下記、IDとパスワードでページにお入りください。

     【 ID:nippon  パスワード:shinwa 】


立ち読みコーナーのアドレスは、下記の通りです。
⇒ http://nippon-shinwa.com/tatiyomi/index.html


※現状では、「物語 日本武尊(上)」だけになります。反響がよければ、
他のシリーズでも随時、行う予定です。


是非、一度、「立ち読みコーナー」に訪問していただき、ご感想を頂ければ
と思います。


以前から、ネットで書籍を購入しようとしても、立ち読みができないことに、
すこし疑問を感じていました。これを機に、田中繁男著シリーズだけでも、
中身を確認していただいてから、ご購入ができるようにと思い、「立ち読み
コーナー」を設置しましました。
 
 
ささいな感想でも結構ですので、メールいただければとうれしいです!
 
 
ご質問・ご感想はこちらまで、info@nippon-shinwa.com

 
それでは、次回の物語をお楽しみに!



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 なぜ、子が父の作品をメルマガにしているのかといいますと、長年にわた
り日本の歴史・神話について研究してきた父の知識、書物、考え方、経験を
公表したかったからです。
 
  父は、この「日本の神話」以外にも現在、執筆の活動をしていますので、
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最後まで、長い文章をお読み頂きまして有難うございました <(__)>



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一の十七、海幸山幸へ (第18回目 2005年04月01日)
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