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「日本の神話 〜日向三代〜」

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一の十、海幸山幸(第11回目 2005年02月12日)



一の十一、海幸山幸
(第12回目 2005年02月17日)
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■    日 本 の 神 話
□  
■  〜 日 向 三 代 (ひむかさんだい)〜

■  12回目 著者:田中繁男 http://nippon-shinwa.com
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ウィークリーまぐまぐ[エンタテイメント] 2005/02/08 号
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 一の十一、 海 幸 山 幸 (うみさちやまさち)


「どうであったか、海での収穫は・・・・。私の方は、まったく何もなかった」

 と兄は自嘲ぎみに述べながら、弟より借りていた弓と矢とを、借りたとき
 
の姿のままで返却した。

「私も、雑魚一尾かかりませんでした」

 弟の山幸彦は照れ笑いを浮かべながら、釣り糸と釣竿とを取り揃えて、兄
 
の手もとへ返した。


 返された釣竿や釣り糸を改めて手に取った海幸彦は、しばらく検分してい
 
たが、頓狂な声を発しては、弟を睨みつけたまま、激しい口調で述べた。


「釣り糸の先に、釣り針が付いていない。海石(いくり。岩礁や暗礁)にでも

引っかけたのであろう。どうしてくれるのか」


 兄の大層な見幕に驚いた山幸彦は、急なことで声もなく、呆然自失、立ち
 
竦(すく)むばかりであった。


「何とか、いたします」


 それだけ応えるのがやっとの山幸彦は、そのまま兄のもとを退いていった。

 翌日。代りの釣り針を手に、兄を訪ねた山幸彦は、丁寧な口調で申し上げ
 
た。


「釣り針を作って参りました」

「釣り針を作ってきた・・・・と。代りのもので済むと思うているのか。そんな

ことで済むのなら苦労はない。私は、あの幸鉤(さちばり)をこそ返して貰い

たいのである。かけがえのないあの幸鉤を・・・・」


 と海幸彦の言葉は、思いのほか厳しいものであった。

 兄に叱責された恰好で、すごすごと退去してきた山幸彦であったが、それ
 
では・・・・と腰に佩(は)いていた大刀(横刀)を、その鞘を払うては、豪胆

にも刀身を鋳つぶして、箕(かご)一杯の釣り針を作り、海幸彦のもとへ持ち

こんだ。


「こんな下手物(げてもの)を持ってきて・・・・何の意味があるというのか。私

は、ただ一本、あの幸鉤をこそ返して貰いたいのである。それ以外に用はな

い」


 海幸彦は、山幸彦の誠意を歯牙にもかけず、同じことを繰り返した。

 そんな海幸彦の言葉に、無理難題を吹っかける・・・・と山幸彦は、憤慨を禁
 
じ得なかったが、それは多少、独り合点で、筋違いなことではあった。


 というのも、名人肌で凝り性の兄にしてみますれば、あの幸鈎(さちばり)
 
こそ、何ものにも代え難い、二つとはない貴重な釣り針であったからである。

ちょうど料理の名人なら名人が、気に入った包丁を幾つも持ってはいても、

結局、常に使うのは特に気に入った一本の包丁・・・・というのと似ていた。


 日露戦争の日本海海戦での勝者であった東郷平八郎提督に、《百発百中の
 
砲一門は百発一中の砲百門に優る》という言葉がある。訓練の行き届いた百

発百中の砲は、初弾より命中していくが、訓練の充分でない百発一中の砲は、

たとえ百門を同時に射撃したとしても、必ずしも初弾より命中というわけに

はいかない・・・・役には立たないというのである。


 名人気質の海幸彦の思いも、そのようなものであったのであろう。山幸彦
 
に取りつくしまはなかった。それでも山幸彦は、辞を低くしては、さらに懇

願した。


「私の誠意を何とか汲んで戴きたく・・・・ここに重ねて、お願いいたします」

「誠意を汲めと・・・・。汲むも汲まぬも、私は、あの幸鉤を返して貰えれば、

それでよいのである」

「・・・・」

「そんな私の気持ちを分かろうともせずに、ただ誠意を汲め・・・・とは何ごと

であるか。こんなに多くの鉤・・・・何の意味があると思うているのか」


 と海幸彦は、改めて込み上げてくる怒りに任せて、箕一杯の釣り針を床へ
 
叩きつけたのであった。

 さすがに動転した山幸彦は、


「なくしてしまった針そのものを返せといわれましても・・・・今さら、どうに

もならないことではありませんか。そんなことぐらい、どうして兄上は、分

かってくれようとはしないのですか」


 自らの非を棚に上げたままで、口にしてはならないことを、ついに山幸彦
 
は口走ってしまった。


「分かる、分からんの問題ではない。文句をいう暇があるのなら、行って探

してこい」


 海幸彦も、絶望的な気分となっては、当たり散らすように、激しい言葉を
 
口にした。


 そんな兄のもとを辞した山幸彦の行くところはといえば、釣り針を失った
 
海浜でしかなかった。その釣り糸を垂れていた釣り場へときてみても、海に

潜って当てもなく釣り針を探し回るわけにもいかなかった。


 苦悩の色濃い山幸彦は、途方にくれたまま、かたわらの岩に腰をおろして
 
は、一息いれていたが、ふと投げた視線のさきに、川雁(水鳥の一種)が罠

にかかって苦しんでいるのを認めた。


 
・・・つづく


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一の十二、海幸山幸へ (第13回目 2005年02月22日)
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