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「万 葉 散 歩」

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V002 額田王 1の1 冬こもり (平成17年1月25日)


額田王 1の2 冬こもり
■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.003━
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■    万 葉 散 歩
                                  
    〜 額 田 王 〜                    
                発行周期:週刊 著者 田中繁男 
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一の二、 冬 こ も り


 天皇と額田王との間にある最近の大事な話はといえば、十市皇女(とおち
 
のひめみこ)についてのことであった。額田王と大海人皇子との間に生まれ

た十市皇女と、天智天皇の長子の大友皇子(おおとものみこ)との間には婚儀

の話が持ち上がっていた。


 が、こんな大事なことについて、天皇が話しかけても、額田王は、結構な
 
ことでございます・・・・と応えるばかりで、それ以外の反応は何も示そうとは
 
しなかった。それはまた、十市皇女の父君である大海人皇子にしても同様で

あり、皇子もまた今一つ気乗りしない様子であった。


 大海人・・・・その名が脳裏に閃いたとき、天智天皇は、改めて呻(うめ)かざ
 
るをえなかった。大海人が華麗に黄葉する成熟した秋山で、花は咲けども山

吹の・・・・ではないが、花はあっても葉は青い、未熟な春山である私とは比べ

ものにならない・・・・今さらながら気づいた天皇は消沈した。


 そんなこともあって、鬱々とした気分の天智天皇であったが、ふと思い浮
 
かべたのが、いまだ飛鳥に暮らしている倭姫王(やまとひめのおおきみ)の

楚々として瑞々しい面影であった。それかあらぬか、その春二月二十三日、

天智天皇は倭姫王を皇后として立てた。


 そもそも倭姫王の立后のことは、かねて天皇には、飛鳥への宥和策の一つ
 
としてあったものであった。いまだに飛鳥は、天皇の近江への遷都を肯(が

え)んじてはいなかったからである。そこで倭姫王は、その飛鳥と天智天皇

との間を繋ぐ紐帯となる立場であった。


 倭姫王は天智天皇の異母兄の古人大兄皇子(ふるひとのおおえのみこ)の娘
 
であり、従って、天皇より見れば倭姫王は姪にあたる存在であった。天皇が

成人した倭姫王と出会うたのは、それは昨年秋八月の飛鳥行啓のときで、天

智天皇は当時いまだ皇太子の立場であった(それで行幸ではなく行啓とし

た)。


 長く皇太子であった中大兄皇子は、その立場上、古人大兄皇子に子女のあ
 
ることは当然ながら知っていたが、その個々に渡ってまでの詳しい情報は知

りうるべくもなく、全体に遥か彼方へと霞んでしまっているのが実情であっ

た。


 仲秋の飛鳥路を、中大兄皇子には懐しげに辿っていたときのこと、とある
 
竹林に差しかかっては皇子は歩みをとめた。いささ群竹(むらたけ)吹く風の、

音のかそけき午後も遅い頃であった。


 ふと眼については立ち寄ったのであったが、その古い館に中大兄皇子は、
 
清楚な麗人を見いだした。それが、その古色蒼然たる館に侘び住まいする倭

姫王であることは、やがて判明した。


 根岸の里の侘び住まいというが、意外なところに侘び住まいする美しい姫
 
を見いだした中大兄皇子は、思わず姫の名を問うた。名を問われて応えるの

は、問うた相手を受け入れることとなるぐらい、百も承知の中大兄皇子であ

ったが、このときばかりは、そうした意味で問うたのではなかった。成り行

きのまま、自然なままに問うたのである。


 それで、一瞬の躊躇ののち、その麗人は応えた。


「・・・・倭姫王と申します」

「倭姫王・・・・。とすると、そなたの父は古人大兄ではなかったか」

「さようでございます」


 年のころ二十半ばの倭姫王であったが、今は亡き父の名を突然聞かされて、
 
消え入らんばかりの声で応えた。


 中大兄皇子は、あたかも二十歳であった年(西暦六四五年)の夏六月、こ
 
のままでは国を奪い取ってしまいかねない人物として見ていた蘇我入鹿(そ

がのいるか)を誅滅(ちゅうめつ)するということがあった。これを乙巳ノ変

(いつしのへん)といい、世にいう大化改新(たいかのかいしん)を開いた事件

であった。


 その入鹿が、皇位につけようと考え、強く推していたのが、入鹿の叔母の
 
所生である古人大兄皇子であった。古人大兄皇子の父は舒明(じょめい)天皇

であり、それで古人大兄皇子と中大兄皇子とは、皇位につく立場としては、

ほぼ同格であるといえた。


 それで中大兄皇子は、入鹿誅滅(ちゅうめつ)後まもない秋九月、吉野へ隠
 
遁(いんとん)しては世捨て人となるつもりであった古人大兄皇子のもとへ兵

を遣り、古人大兄皇子を自決に追いやったのである。入鹿のほかにも古人大

兄皇子を推す隠然たる勢力があったからでもあろう。


 そんな経緯のあった古人大兄皇子の忘れ形見が、ここに今ひっそりと暮ら
 
している・・・と思うと、中大兄皇子は急に倭姫王が不憫(ふびん)になり、妃

として迎え入れることとしたのであった。


 このことを純真無垢(むく)な倭姫王が深く多としたことは、きわめて自然
 
なことであった。これよりのち倭姫王は、ひたぶるに中大兄皇子を、その亡

きあとまでも慕い続けていくということとなる。


 勿論、倭姫王を迎えるにあたっては、前にも述べたように、飛鳥の人々を
 
懐柔しようとする思惑(おもわく)が中大兄皇子に働いていたであろうことは

想像に難くない。都でなくなった飛鳥の人々の不満や憤懣(ふんまん)を、少

しでも和らげようとするのが、このたびの行啓の目的でもあったからである。


・・・つづく




■□ 編集後記
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 このたびは、万葉集の解説メルマガ「万葉散歩」をご登録いただき誠に有
難うございます。
         
               <(_ _)>
 
 
 「冬こもり」の二話まで、物語は進んでまいりましたが、いかがでしょう
か?この「冬こもり」の物語は、四話まで続きます。
 
 
 そして、その次は「あかねさす」の歌の物語へと続いていきます。
 
 
 ホームページ上に、額田王を中心とした、系図を載せていますので、参考
に見ていただければと思います。
 
 
  http://nippon-shinwa.com/manyo_nukata0.html
  
 
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V004 額田王 1の3 冬のこもり
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