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「万 葉 散 歩」

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V015 額田王 4の2 やすみしし (平成17年04月24日)


額田王 4の3 やすみしし
■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.016━
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■    万 葉 散 歩
                                  
    〜 額 田 王 〜                    
                発行周期:週刊 著者 田中繁男  
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 四の三、 や す み し し


 それより二十日ほどが経過した冬十一月十日。対馬より筑紫へ急報が入っ

た。またも郭務宗(かくむそう)ら六百余と、それと同行動の千四百余、総勢

二千余が船四十七隻でやってきては、これより筑紫へ向かうので、数に驚い

て無闇に矢を射かけたりしないでくれ・・・というものであった。


 郭務宗の来朝は、これで四度目であった。さすがに筑紫では、気心の知れ

た旧客の来訪、といった感じであり、特に驚くほどのことではなかった。が、

離れ小島の対馬では、その数の多さに吃驚仰天したようである。


 その同じ十一月の二十三日。大友皇子は蘇我赤兄ら五人の重臣を集めては、

これより六人は心を一(いつ)にして、天智天皇の仰せに沿うていくことを誓

い合った。もし背(そむ)くようなことがあれば、神罰を受けようとも文句は

ない・・・というものであった。


 誓い合ったことは、それだけではなかった。菟道(うぢ)まで大海人皇子を

見送っていった赤兄らの進言によるものであったか、野に放った猛虎のよう

な大海人皇子を、このまま野放しにしておくことはできない・・・手を打つ

べし、ということが、秘密裡に誓い合われたのである。


 それかあらぬか、翌二十四日。六人が誓いのため集まった西殿をも含む近

江宮に、火災が起きた。しかし、これを天罰覿面(てんばつてきめん)と感じ

たものは、六人のうち、ただ一人としていなかった。


 穏やかに見送っては敵意のないことを暗に示しておきながら、あとで討滅

するというのは、いかにも卑劣、醜い・・・と考えたものは誰もいなかった

ほど、大海人皇子は六人に取り、一大脅威であったのであろう。


 その五日後の十一月二十九日。五人の重臣は大友皇子を奉じて天智天皇を

訪れては、その御前で改めて誓い合った。


 そこで天皇は宣べたのである。


「唐と新羅との盟友関係は今は昔のこと・・・今の新羅は、唐の圧迫に曝

(さら)され難儀している。そこで新羅の文武王に、絹など幾品かを贈ってお

くように。情けは人の為(ため)ならず・・・という」


 喘(あえ)ぐ息の中で、天皇は苦しげであったが、さらに続けた。


「盟友また盟約などというものは、畢竟(ひっきょう)、長続きするものでは

ない。それは唐と新羅とのことを見ただけでも分かる・・・。が、皆は互い

に信じ合いつつ、同時に、自分の足で、しっかりと立っていくようにせよ」


 最後の方は、大友皇子を諭すような口調であった。


 それより間もなくの冬十二月の初め頃。病床にある天智天皇は、夢うつつ

の中で、吉野へ去っていった大海人皇子のことに思いを寄せていた。


 二十歳となる数年前に、天皇は異父兄にあたる大海人皇子の存在を知った。

ここで普通には弟とされている大海人皇子を兄とする所以は、一つには、二

人の名に冠せられている大(長子を意味する。大橘媛おおたちばなひめなど)

と、中(次子を意味する。弟橘媛おとたちばなひめなど)による。


 存在を知っても天智天皇は、大海人皇子と心より打ち解けて話し合うとい

うことは殆どなかった。ある時期まで、生母の宝皇女(たからのひめみこ。

夫君の舒明天皇が亡くなって皇極天皇となる)は、あえて仲を取り持とうと

はしなかったからである(詳しくは今は措く)。


 それでも機会はなくもなかったが、大体は天皇の方より嫌い、避けては、

無視、軽視してきたのであった。のちにいう《兄弟(けいてい)に友に》とい

うような仲ではなく、結局は相性が合わなかったということに尽きた。


 天皇と大海人皇子との間には、多くの鞘当(さやあ)てがあった。そのうち

でも最大の危機は、直接に天皇が原因を作ったというわけではなかったが、

ときに二十歳ほどであった例の額田王をめぐる軋轢(あつれき)であった。


 しかし、今にして思い返せば、結局、大海人皇子は、天皇にとり、鎌足に

も優るとも劣らぬ貴重な協力者であった・・・と心底より天皇は認めた。大

海人皇子、ありがとう・・・と、白村江(はくすきのえ)のときをはじめ、今

までに何度も心の中で感謝し、呟(つぶや)いたことを繰り返した。


 改めて今ここに、今際ノ際(いまわのきわ)に近づいた天皇は、最後にして

最大の感謝を大海人皇子に心の中で述べ終えては、肩の荷をおろした気分で、

爽快であった。その安心感からか、天皇は再び微睡(まどろ)みの中へ引き込

まれていった。


 その十二月三日。最後の苦しみに喘いでいた天智天皇は、ついに崩御(ほ

うぎょ)した。ときに宝算(ほうさん。崩御時の年齢)四十六歳。天皇を看取

った倭姫皇后は、悲しみの中にも、どこまでも純真な思慕の情を夫君の天皇

に抱き続けていた。その慕情は、崩御間もなくに詠じられた皇后の御歌にも

滲み出ている。


 青旗(あをはた)の 木幡(こはた)の上を 通ふとは 

 目には見れども 直(ただ)に逢はぬかも 48


 青旗のは木幡に懸かる枕詞で、あの山科の木幡の上空を、亡骸(なきがら)

より抜け出た天皇の神霊(みたま)が、懐しい飛鳥(あすか)へと向け通うて行

かれるのを、私は確かに自分の目で見ました・・・が、それにしても、神霊

だけでなく、今ひとたび天皇の御身体そのものを、直接に見たい、お逢いし

たいものです・・・という。


 霊魂が肉体より遊離して魂通(たまがよ)う、つまり肉体を置いて霊魂だけ

が、懐しい生まれ故郷へ還っていくことを詠んだ一首であるが、空しく冷え

て魂は御国へ還ったポケットにゃ時計ばかりがコチコチと・・・の先駆をな

す御歌ともなっている。


・・・つづく


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