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「万 葉 散 歩」

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V014 額田王 4の1 やすみしし (平成17年04月16日)


額田王 4の2 やすみしし
■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.015━
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■    万 葉 散 歩
                                  
    〜 額 田 王 〜                    
                発行周期:週刊 著者 田中繁男  
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 四の二、 や す み し し


 冬十月八日には、天皇の平癒を祈る百仏の開眼(かいげん)法要が行われた。

同じ頃、天皇は飛鳥の思い出深い法興寺に、袈裟や金鉢、象牙など、仏具や

珍宝を奉納、病気平癒を祈願した。


 思い出の法興寺というのは、その槻(つき)の木のもとで、鎌足と運命的な

出会いをなし、蘇我入鹿(そがのいるか)誅滅(ちゅうめつ)を画策する契機と

なったところであり、天皇の政治的出発の原点となった地であったからであ

る。


 しかし、天皇の病状は重くなるばかりであり、十月十七日、天皇は東宮の

大海人皇子を枕辺へと招いた。


 やってきた東宮を見て、かねて東宮とは懇意(こんい)の蘇我安麿(そがの

やすまろ)が、声をひそめては、ただ一言、東宮に申し上げた。


「御用心なされませ・・・」


「・・・」


 黙ったまま頷(うなず)いた東宮は、やはり陰謀でも隠されているのかと用

心しつつ、天皇の枕辺へと侍した。


 東宮の顔を見るなり天皇は、弱々しい声で述べた。


「私の病は重く篤(あつ)い。東宮・・・そなたに皇位を譲り、後事を託した

い」


 皇位を譲る・・・これが陰謀の始まりであるのか、唯々諾々(いいだくだ

く)として皇位を譲り受けた途端に、皇位簒奪(さんだつ)とかの科(とが)で、

亡きものとされてしまっても後ノ祭り・・・と考えた東宮は、覚悟を決めて

は、沈痛な口調で応え申し上げた。


「実は、私も色々と病気持ちの身でございます。とても後事を託されるよう

な状態ではありません。それで願いますらくは、後事は倭姫皇后と、それに

太政大臣の大友皇子を皇太子として立てられまして、その上で御二方に託さ

れませ」


「皇后と大友とに託せというのであるか。それで、そなたは・・・どうする

のか」


「私こと・・・かねて考えて参りましたことでありますが、これを機に出家

いたし、すめろきの病気平癒を一心に祈っていきたく存じます」


「出家すると・・・」


「何とぞ・・・お許し下さい」


「・・・分かった」


 しばらく考えていた天皇であったが、東宮の出家を条件もつけずに簡単に

許した。


 ただちに剃髪(ていはつ)した東宮は、その姿で天皇の眼前に再び立ったが、

これを見た天皇は袈裟を下賜した。出家の決意を翻(ひるがえ)させないため

でもあったのであろうが、多くは儀礼的なものであったかと思われる。


 そののち、出家した身には不要となった手持ちの武器や兵器を、大海人皇

子は残らず官の武器庫へ納めた。当然ながら武力行使、つまり反乱をおこす

など、他意のないところを示すためであった。


 その二日後の十月十九日。大海人皇子は再び天皇の枕頭を訪ね、仏道修行

のため吉野へ籠(こも)りたいと願い出た。気力も衰えていたものか、天智天

皇は、この吉野行きをも簡単に許した。


 これを受けた大海人皇子は、直ちに辞去したが、このとき以来、天智天皇

と大海人皇子とは互いに互いの姿を生きて再び見ることはなかった。天皇崩

御は四十日あまりのちのことであったからである。


 許された大海人皇子は、その足で、虎の尾を踏むような思いで、吉野へと

向け大津を後にした。一刻も早く、一歩でも多く大津より離れたい・・・躊

躇(ちゅうちょ)また遅滞は、身の破滅、との心境の大海人皇子であった。


 従うものは妃の鵜野讃良(うののさらら)皇女、草壁(くさかべ)皇子、忍壁

(おさかべ)皇子ら家族、それに舎人(とねり)、女官ら数十であった。


 大海人皇子の一行を、左大臣の蘇我赤兄(そがのあかえ)らが菟道(うぢ。

宇治)の渡りまで送って行った。そこで別れた大海人皇子の一行は、平成十

五年の阪神タイガースさながらに、翼を得た猛虎のごとく、一目散に飛鳥を

目指した。その速さは驚くなかれ、その日の夕方には、飛鳥川のほとりの島

宮(しまのみや)へ到着するほどであった。


 島宮の名は蘇我馬子が私邸の庭に飛鳥川の水を引いては池を作り、その池

中に島を作ったことに由来する。馬子が没し、子の蝦夷や孫の入鹿も亡びた

あとは、庭園も美しく、周りの風光も明媚な島宮は、皇室の離宮のような恰

好となっていった。


 翌十月二十日。島宮を出て南へ、幾つか山を越えれば吉野であった。神武

天皇の昔より吉野は知られていたが、のちに神仙の地として、格別に崇(あ

が)められるようになっていった。


 そんな吉野のうちでも、大海人皇子らの落ち着いた吉野宮は宮滝(みやた

き)のあたりであり、宮滝の地は吉野川が細かく蛇行しては激湍(げきたん)

となって西へ流れ下っている地点であった。その北岸の宮滝に吉野宮はあっ

たかとされている。


 この宮滝という地名も、滝に面した宮のあるところの意かと思われるが、

この場合の滝とは、那智ノ滝のように垂直に落ちる瀑布ではなく、急斜面の

岩場を飛沫をあげながら流れ下っていく激湍のことである。


 その宮滝の吉野宮に落ち着いた大海人皇子は、従うてきた舎人を集めては

述べた。


「私は、この吉野で仏道修行に専念する。私と共に、心より修行に打ち込み

たいと考えるものは残れ。少しでも迷いのあるものは、今からでも遅くはな

い。近江へ帰り、官に仕えよ」


 しかし、数十を数える舎人の中で、誰一人として席を立つものはいなかっ

た。


 それで大海人皇子は、日をおいては再び皆を集めて、同じ趣旨のことを述

べた。


「迷いが残り、近江へさるものがあったとしても、私は意に介さない。人生

色々、人それぞれの生き方があるからである」


「・・・」


「今ここで別れても、また会う日まで・・・いつか会う日もこよう。そのと

きには破顔一笑、肩を叩き合うては互いに久闊(きゅうかつ)を叙(じょ)し合

おうではないか・・・」


 すると舎人のうち半数ほどが立ちさり、半数が残った。



・・・つづく


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