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「斬る!時事問題のトリビア・コラム」

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第14号へ スタンリーグラードの悲劇

香 淳 皇 后
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■  斬る!時事問題のトリビア・コラム!

■  〜 香 淳 皇 后 〜

■  第15号 著者:田中繁男 http://nippon-shinwa.com
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第15回目は、


  「香淳皇后」

 3月6日は香淳(こうじゅん)皇后の御生誕日である。つねに先帝陛下昭和天
 
皇のかたわらにあらせられ、天長地久、文字通り、長く久しい御生涯を共に

歩まれたのであった。天長地久は《天長節》として天皇誕生日、《地久節》

として皇后誕生日の代名詞として、終戦時まで国民に親しまれ尊ばれてきた。


 天長地久の出典は、恐らく盛唐の詩人、白楽天の詩にあり、玄宗皇帝と楊
 
貴妃との悲劇を詠んだ「長恨歌」に由来するのであろう。その最後の方に


         《 天 長 地 久 有 時 尽 》

  (天は長く地は久しいといえども限りがあり、とき到れば尽きる)

とある。下三句(有時尽)を除いた上四文字は、まことに吉祥句といえる。


 四字熟語といえば、応神天皇の頃、百済(くだら)の王仁(わに)博士が『論
 
語』と共に齎(もたら)した『千字文(せんじもん)』がある。それは四字熟語

の宝庫であり、一字として二度とは使わないので、250の四字熟語が収めら

れている。開巻第一語は《天地玄黄》の一句で《天は玄つまり黒く、地は黄

色い》という意味であるが、壬申ノ乱(西暦672年)を2年前の庚午(こうご)に

予言したとき使われた。


 上部が黄色で下部が黒く描かれた《申》という字を甲羅に負うた亀が出て
 
きて、この謎を解いたところ、翌々年の申(さる)年に、描かれた通りの天地

を逆にするような大異変が起きると出て、現実に壬申ノ乱が起きた。昔より

申年には転変地異が多いとされており、元正天皇紀にも記されている。現に

昨年の平成16年(西暦2004年)甲申は天災地災人災の当り年であり、6月より

日本へ上陸した台風は10箇、10月には中越地震が起き、12月にはスマトラ地

震が起きた。


 天地が逆の亀が出現した西暦670年より1300年たった昭和45年(西暦1970
 
年)の初夏、数えで70歳となられた昭和天皇を気遣われた香淳皇后は、数あ

る宮中祭祀のうち、代行できるものは御自ら代行され、少しでも昭和天皇の

御負担を減らされようとされた。天皇の代行など、皇后といえども簡単にで

きることでないのは百も御承知の皇后であられたが、新嘗祭(にいなめさい)

など代行不可のものは除き、多くは明治以来の、いわば祭祀のための祭祀の

ようなものを代行しようとなされた香淳皇后の思いやりは、まことに深いも

のであった。


 史上、わが国は外国と戦って二度の敗北を味わった。その一つが香淳皇后
 
も経験なされた先の大戦であり、もう一つは古代に生起した。仁徳天皇朝の

辛卯(しんぼう。西暦391年。仁徳天皇崩年己亥の8年前)より、次の履中天

皇朝へとかけて、前後延々20年余にわたり、わが国は高句麗(こうくり)の有

名な広開土(こうかいど)王の精強無比の軍隊を相手に、断続的にせよ、いつ

果てるとも知れない長い戦いを続けてきたが、広開土王の死去にもより、結

局は引き分け和睦となって、次の長寿王のとき終戦を迎えた勝ち負けのない

戦争であった。


 といえるのも、和睦の翌413年、高句麗産の貢ぎ物を持った倭使(わし。日
 
本の使い)が、高句麗使と共に晋(しん)朝へやってきた、と晋書には記すか

らである。倭の産品ではなく、高句麗で調達した俄(にわ)か仕立ての土産物

であったことが、妙に生々しい臨場感を今に漂わせている。このほかにも鎌

倉時代の元寇(げんこう)など、外国と戦った例はあるが、日本が負けたこと

はなかった。


 が、古代において一度だけあった対外国戦での敗北は天智称制2年(西暦66
 
3年)8月に生起した白村江(はくすきのえ)ノ戦いにおいてであった。白村江

とは今の韓国の錦江の河口のことで、ここにおいて日本の水軍は唐と新羅と

の連合軍と戦って、完膚なきまでの敗北を喫した。その敗北の原因は、陸戦

には強いが海戦には不慣れな蝦夷(えみし。陸奥の住人)を多数動員したこと

にあったともいう。


 ここで天智天皇2年とはせずに、天智称制2年とする称制の所以は、天智天
 
皇(当時は中大兄皇子)の策案であったかと思われる。百済(くだら)を救援、

再興させるための白村江への派兵であったが、その百済は3年前の西暦660年

に滅び、亡国の義慈王は王妃や王子らと共に唐の洛陽へ連行されていった。

この連行されてきた義慈王らの哀れな姿を、659年に入唐(にっとう)してい

た日本の遣唐使がつぶさに見ていた。661年7月、あたかも斉明天皇には崩御

せられ、中大兄皇子が踐祚(せんそ)した前後に帰朝した遣唐使は百済王の惨

状を語り、これを聞いた中大兄皇子は、やがて対戦して敗れたときのことを

考えて、百済では王、日本では天皇であることを一時棚上げにして、敗軍の

王ならぬ敗軍の天皇として唐へ連行される屈辱を避けたのであったかと思わ

れる。


 連行されるにしても、皇太子の立場で連行されるのと、天皇の立場である
 
のとでは雲泥ノ差以上のものがあり、天皇の立場で連行され、曝(さら)し者

にされては、当時であっても皇祖皇宗に対し、顔向けのできることではなか

った。神武天皇以来の《あまつひつぎ(天祚)》《すめろきのみち(皇道)》つ

まり国体(天皇体制)を護るには、称制も一つの方策であったのであろう。

これも恐らく素案は額田王(ぬかたのおおきみ)にあったかと思われる。


 二度目は申すまでもなく、すでに60年前のこととなった、生まれた子も還
 
暦を迎えるほどの昔となった対米英蘭支蘇戦、つまり大東亜戦争での敗北で

ある。1282年前の対唐新羅戦争つまり白村江ノ戦いとは比較にもならない未

曾有の大敗北であった。つねに昭和天皇のかたわらにおられた香淳皇后にお

かれても、その苦衷は額田王や倭姫(やまとひめ)皇后の比ではなかったであ

ろう。が、同様に国体を護持しえたのも、唐や米英の理解もさりながら、

《天は自ら助くる者を助く》の精神、気概で君民一体となって生きたからで

ある。そんな英国へ終戦後20年の昭和40年に、米国へは30年後の昭和50年に

行幸啓があった。今は昔、懐しくもまた忘れえぬ昭和天皇、香淳皇后であら

せられることである。




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